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私はこの言葉が好きである。この言葉ほど日本に必要な気構えは無いとさえ思っている。 昨今の日本の現状を嘆く諸兄も多いだろう。度重なるスキャンダル、不景気。 すべて漠然とした将来への不安へとつながり、ひいてめぐって景気の足を引っ張っている。 私達はこうした負の連鎖から抜け出す堂々たる一歩を、敢然とした実行に移さねばならないの である。 それには・・・ビジョンを持てるか、だけがカギである。 たとえば昨今の公共事業論。本質は「むだな」事業、将来性に欠ける事業が見直されねばなら ないだけであって、そのためにも、どんな日本にするのか、国土の調和ある発展を本当に志向 するのかをしっかりと見据えなければならない。 また、日本人の十人に一人はいわゆる「うつ病」患者であるという。 これは先進国ではダントツの数字である。その特徴は「無気力」。 志を失った国家、国民は間違いなく衰退する。どうすればやる気の出る社会、活力のある社会 を作ることができるか。 「遠図」とは井上準之助が好んで使った言葉でもある。 井上は言う。「人ごみの中にいる時にちょっと背伸びをして遠くを見よ、世の中を動かすのは 常識だが、リーダーたるものは時に将来を遠くに見通して果たして何が起きるかを予見しなけ ればならない」と。 周知のとおり、井上は昭和4年の浜口雄幸内閣の大蔵大臣に就任し、金解禁、それに続く軍事 費削減と官僚の給与削減など強力な緊縮財政をしいたことで有名である。 当時、この政策は必ずしも評価されなかったし、今日でも議論の余地はあろう。 しかし、その目はまさに50年以上が経過した今日までもしっかりと見据え、敢然と実行した ことは間違いない。 日本の、いや世界の将来を見通して国の安全と発展を図る必要が今こそあるのではないか。 私はつねに「遠図」の徒であらんと努力している。 「遠図」;遠大なはかりごと、遠謀。 |